事業年度(決算日)の決め方

不動産会社を設立した場合には、事業年度(決算日)を自由に決めることができます。
ただし、1事業年度は1年以下の期間でなければならないという要件があります。

事業年度の一般的な決め方

よくある決め方としては、会社の設立日から考えて、第1期目が一番長くなるようにする方法です。決算日は必ずしも月末でなくてもよいのですが、決算などがやりにくいので、通常は月末にします。

この方法だと、例えば設立日が9月22日の法人の決算日は、8月31日となります。この場合、第1期目は9月22日~8月31日で、11ヶ月+10日間くらいの期間になり、1年以下の期間という要件を満たします。第2期目以降は、毎年9月1日~8月31日の1年間が1事業年度となります。

この決め方のメリットは次のような点です。

①決算というものを少し面倒なものと考えた場合、それがなるべく遅く来るようにできる。

②第1期目がほぼ12ヶ月あるので、第2期目や第3期目などの他の事業年度と決算数値の比較がしやすい。

③第1期目から1千万円を超える売上がありそうな場合、通常、消費税の免税事業者でいられる期間は、第1期目と第2期目の2事業年度だけだが、第1期目をできるだけ長くすることで、免税事業者でいられる期間を最長にできる。

その他の決め方

繁忙期で決める

決算が繁忙期と重なるのを避けるため、毎年比較的忙しくないと思われる月に決算日を設定する方法もあります。売上のたくさん上がる月が決算月だと、当期の利益の額が把握できる頃には翌期に入ってしまっていますので、利益を打ち消すような決算対策で取り得る方法は選択肢が限られてきてしまいます。

また、決算月の翌月や翌々月には、税理士との決算に関する打合せがあります。資料の提出もいろいろと求められますので、それが繁忙期に当たってしまうときつそうであれば、あまり忙しくなさそうな時期に当たるように決算日を決めるのもいいでしょう。

昇給月で決める

毎年決まった月に昇給させる会社では、昇給月も考慮に入れる必要があるかもしれません。

法人税法では、役員報酬の額は事業年度が始まった最初の3ヶ月以内に決めて、それから期末まで一定額でないと損金に算入されません(会社の経費になりません)。役員も従業員と一緒の時期に昇給したいのなら、昇給月が事業年度の最初の3ヶ月に入っている必要があるのです。

税制改正の適用時期で決める

この方法は、税理士と良く相談していただかないといけないのですが、税制が納税者にとって不利になるような改正があった場合の裏ワザです。

税制改正がいつから適用されるかというのは、「○○年○月○日以後開始事業年度から適用」というように定められる場合が多いです。不利な税制改正だったら、適用される時期をなるべく遅くしたいですから、その「○○年○月○日」の前の月を決算日にしてしまえば、次の期もまだ税制改正の適用を受けないことになります。

ただし、よく調べてみたら、いろいろな要件に該当しないため、もともと新しい税制改正が適用されない法人だった…などという場合もありますので、必ず税理士と良く相談してから決めていただきたいです。

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